静岡県が「吟醸王国」と呼ばれ、全国で多くの銘柄が飲まれているのはご存知だろうか。
歴史を紐解くと、元々大手の下請けが大半だった県内の酒蔵。下請け量が減り始めたのを機に、独自の味を追求し吟醸酒造りへとシフトする。同じ頃誕生した「静岡酵母」を使うことでさらに独自性を高め、昭和61年の全国鑑評会で遂に、出品した県内勢21蔵中、金賞10蔵、銀賞7蔵の快挙となり、無名だった静岡は一気に「吟醸王国」として名を馳せた。
そう評価されてきた地酒を、静岡県人として飲まずにはいられない。試すなら、「純米」と書かれたものを選んでみよう。純粋に米の味がわかり、蔵による違いも楽しめる。初心者や苦手意識のある人には「純米大吟醸」が特におすすめだ。また、飲み方も自由に、ロックにしたり、ワイングラスで香りを楽しむのもいい。心配な悪酔い防止には、酒と同量の水も合わせて飲もう。「やわらぎ水」と呼ばれているのもツウっぽい。
今宵は静岡のおいしい肴と共に、杯を傾けてはいかが。
掲載内容は2016年2月取材時の情報に基づいています。最新の情報は各施設にお問い合わせください。
驚くほど多い県内の蔵元。各蔵が丹精込めて作り上げた酒はどんな味がするのだろう。新酒ができる今だからこそ、入魂の一杯を堪能したい。
3月24日(木)12:00~14:00
会場/葵タワー4F グランディエールブケトーカイ
「正雪」の名でも知られ、駿河湾を望む地で酒造りにまっすぐに取り組む、創業100年余の県内では比較的新しい蔵元。キレイでまるく透明感のある味わいで、毎日飲んでも飽きのこないものを目指している。
施設名 | 神沢川酒造 |
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お問い合わせ | 054-375-2033 |
住所 | 静岡市清水区由比181 |
営業時間 | 8:30~17:30 |
定休日 | 日曜、祝日 |
駐車場 | あり |
酒造りを始めて約300年の最も歴史ある蔵。富士の湧き水を使用し、自家製米の誉富士と静岡酵母、静岡の蔵人で造るオール静岡の「富士錦ほまれふじ」が人気だ。3月20日(日)の蔵開きで新酒を振る舞う。
施設名 | 富士錦酒造 |
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お問い合わせ | 0544-66-0005 |
住所 | 富士宮市上柚野532 |
営業時間 | 8:00~17:00 |
定休日 | 日曜、祝日 |
駐車場 | 6台 |
静岡の地酒をはじめ、全国各地の日本酒や焼酎など日本のものに特化した専門店。日本酒の良さを広めようと三代目が始めたのが、毎夏に蔵元を呼び開催する「地酒クルーズ」5,500円だ。夏は駿河湾海上で地酒に酔いしれよう。
施設名 | 久保山酒店 |
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お問い合わせ | 054-366-7122 |
住所 | 静岡市清水区庵原町169-1 |
営業時間 | 9:00~20:00 |
定休日 | 日曜、祝日 |
駐車場 | 3台 |
三島の食材をメインに、生産者とタッグを組んだ旬を感じる料理と、原料にこだわった手造りの酒を提供する老舗酒店。酒の飲み方や食とのマリアージュを気取らずに楽しんでみよう。
施設名 | GRAND CELLAR & BAR 日家 |
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お問い合わせ | 055-975-2932 |
住所 | 三島市谷田240-16 |
営業時間 | 販売10:00~21:00 cafe11:00~15:00 bar17:30~24:00 |
定休日 | 水曜日 |
駐車場 | 15台 |