関西では「イカ」、関東では「タコ」。
まずは「凧」という字を辞書などで調べてみよう。すると「凧」という漢字の他に「紙鳶(しえん)」とあったり、読みも「たこ」の他に「いか」とか「いかのぼり」とあるはずだ。
この「凧」という漢字自体、じつは国字(つまり日本で作られた字)で、その「たこ」という呼び名も、江戸時代に江戸から広まったものなんだよ。
元はというと、凧は奈良時代の終わりか平安時代に中国から日本に伝わり、当時は「いかのぼり」とか「いか」と呼ばれていたんだよ。そして「いかのぼり」という言葉が全国に広まりつつある中、「べらんめい!上方がイカなら、お江戸はタコでぃ!」と言ったかどうかはわからないけど、とにかく関西のイカに対抗して、関東ではタコと呼ぶようになり、都が江戸に移ったのをきっかけに「たこ」という呼び名が標準として、全国に広まって今に至るんだよ。つまり「たこ」という呼び名よりも、本当は「いか」という呼び名の方が古かったんだね。
そして、この「たこ、いかのぼり」という呼び名以外に、地方によっては「たこばた」「はた」「とんび」「たか」「たつ」「てんぐばた」なんて方言もあるよ。
そしてそして!本題に戻ろう。それでは凧が、なんでタコとかイカとか呼ばれるようになったか、わかるかな?ヒント:「イカとタコ」の共通点と言えば、なぁ〜んだ? どお?わかったかな?
そう。答えは簡単。どちらも長い足があるところ。「なぁ〜んだ〜」なんて声も聞こえてきそうだね。つまり、足をつけて飛ばす凧(たこ/いかのぼり)の姿から、そう呼ばれるようになったらしいよ。
|