大井川鐵道の車両紹介

OLD 旧型客車 35系 戦後の急行列車で活躍、旧型客車の完成形

昭和26(1951)年に登場した43系客車は、急行列車での使用を前提にした設計で、座席の背もたれの通路側に「頭もたせ」を付け、夜行の場合でも眠りやすくするなど、細かな部分で乗り心地の改善が図られています。スハフ42形は43系客車の基本形、スハ43形の車掌室付きタイプで、オハ47形は、同じくスハ43形の台車を換装し、軽量化したタイプです。

43系 製造両数が多い、旧型客車のスタンダード

昭和14(1939)年から23(1948)年にかけて製造された車両。オハ35形は国鉄の客車としては最も多い1,301両が製造され、かつては全国いたるところでその姿を目にすることができました。現在、大井川鐵道にはオハ35形が6両、オハフ33形(車掌室付き)が2両と合計8両の35系客車が在籍、その多くがアメ色のニスが塗られた木製の内装となっています。

ほんのりと灯る白熱灯の薄暗くやわらかい光。夜汽車で旅する無数の乗客たちをやさしく包んできたことでしょう。

木の枠に青いモケットを張った、ボックスシートが並ぶ。その頭上には「本物の」網棚があって、重たい荷物もしなやかに網がたわんで、しっかり支えてくれます。

深い天井、ニス塗りの壁、木張りの床…車内には歴史ある旧家のような、穏やかな風格が漂っています。

※掲載内容は2012年4月取材時の情報に基づいており、最新の情報とは異なる場合があります。
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