大井川鐵道の車両紹介

Abt アプト式機関車 ED90形 背高のっぽな井川線の立役者は、全国で唯一のアプト式機関車

井川線の客車は通常の車両に比べて長さが半分強、幅と高さはいずれも3分の2 程度で、車内空間の広さは
4 分の1 程度になります。

平成元(1989)年に、アプト式区間(アプトいちしろ駅〜長島ダム駅間)専用機関車として製造された電気機関車。車体は幅が約2mなのに対し、高さは4m近くと一般の鉄道車両並みのため、井川線の中ではひときわ目立つ存在です。車両は日本製で、汽笛がスイス製、ドイツ製、日本製の3両があり、車両により違う警笛を装備、それぞれ違った音色が聞けるという面白さもあります。 90‰の急勾配を上り下りするため、自動空気ブレーキ・発電ブレーキ・保安空気ブレーキなど、多重系統のブレーキを備え、坂を下る際に速度が19㎞/hを超えると非常ブレーキがかかる設計など、急勾配を安全に走行するための工夫が凝らされています。つねに列車の最も千頭駅側(勾配の低い側)に連結され、井川駅方面に向かうときは列車を後押しし、千頭駅方面に向かうときは列車の重さを支えつつけん引しています。

前面から見ると、背が高くスリムなスタイル印象的で目を引く

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