ドクター★星澤のセキュリティ基礎講座
バックナンバー:


登場人物
セキュリティ界のドクター★こと、「星澤裕二」
セキュリティ界の
ドクター★星澤こと、
「星澤裕二」
パソコンに興味しんしんの「S美ちゃん」
パソコンセキュリティが
ちょっと気になり始めた
「S美ちゃん」

ドクター、最近、毎日のように「ネットスカイ」の亜種が登場したってニュースを聞くんですけど、ペースが早くて、もう何がなんだかわからないですぅ。

そうだね。ネットスカイは亜種の被害が大きかったから、こんな事態になっちゃったんだ。危険度3以上の亜種が多いね。
危険度が高いウイルスでも亜種が少ないのもありますよね。どうして亜種が多かったり、少なかったりするの?

それは、登場した亜種が話題になるかどうかによるんだ。流行ったウイルスにはたいてい亜種が出現するけど、その亜種が流行らなければそこで終わり。次の亜種は登場しないというパターンが多いんだ。でもネットスカイは亜種が流行って話題になったからどんどん新しい亜種が出るんだね。
話題にならなければ終わり、なんですか?
そう。ウイルスの作者は愉快犯が多いんだ。だから自分の作ったウイルスがニュースになって騒がれると楽しくて「次も作ろう」となる。でも話題にならなければつまらないから終わり、という訳だ。
へぇ〜。話題にすればするほど亜種が出てきちゃうのか・・・。
以前話題になったラブレターウイルスも亜種が多かったね。
あ、それ聞いたことがある! テレビのニュースで見たような気がするけど。
そう、ラブレターウイルスは、IT系以外のマスコミでも大きく取り上げられた。今では当たり前だけど、当時はそれが珍しかったんだ。ウイルス作者にとっては、自分の作ったウイルスが世界中のテレビで取り上げられるのが楽しかったんだね。だから亜種が多く登場したんだ。
そういえば、亜種ってウイルス名の後にアルファベットの大文字が付きますよね。「ネットスカイB」「ネットスカイC」みたいに。これ、Zまで行っちゃったらどうなるの?
次は「AA」「AB」「AC」と2文字のアルファベットを付けるんだ。
こんなに亜種が多いウイルスって、ネットスカイが初めてなんですか?
いや、そんなことはないよ。例えば、Microsoft Excelのファイルに取りつくマクロウイルスの「ラルー」は200種類以上の亜種が見つかっているんだ。
200種類も!
でも、ネットスカイの亜種は被害が大きいんだ。これまでは、こんなに亜種の被害は多くなかったんだけどね。
でも、こんなに亜種が出てきちゃうと、「注意しましょう」って言われてもどう注意していいのかわかんない・・・。うちにあるパソコンにはNorton Internet Securityを入れているけど(だってドクターがうるさいんだもん)。
毎日危険度の高い亜種が登場するから、ウイルス定義ファイルをきちんと更新することが大切だね。S美ちゃんは、パソコンを起動したらまずメールをチェックするんじゃない?
うん。だってそのためにパソコン買ったんだもん。
じゃあ、メールをチェックする前にウイルス定義ファイルを更新すること。じゃないと新しい亜種に対応できないからね。
ウイルス定義ファイルって何ですか?
(うっ)じゃあ、次回は、ウイルス対策ソフトがどうやってウイルスを駆除するか教えてあげるよ。
はーい。

そんなわけで、今回の格言。

「メールチェックする前に定義ファイルを最新に」

次回の基礎講座

【第15回 ウイルス対策ソフトは
どうやってウイルスを駆除するの?】
の予定です。ではまた、次回をお楽しみに〜。


ウイルス対策ソフトの詳細につきましては、
ノートン・インターネットセキュリティ2004
http://www.symantec.com/region/jp/products/nis/
ノートン・アンチウイルス2004
http://www.symantec.com/region/jp/products/nav/
など各製品情報ページを併せてご参照ください。